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外国通貨での運用

運用商品にはどのようなものがあるか

主な商品として次のようなものがあります

商品種類 概要
外貨預金 普通預金もあるが、通常は定期預金での運用となる。当該通貨での満期時元利合計は確定しているが、預金保険の対象外。利息は20.315%の 源泉分離課税。為替差益は雑所得として総合課税
外貨建てMMF 安全度の高い公社債で運用されているので、当該通貨での元本割れの危険性は少ない。運用益の実績分配であり、 金利が定まっているわけではないが、預金より高利回りのケースが多い。運用益は課税後、毎日再投資される。 いつでも解約でき、為替差益は運用益と合わせ申告分離課税
FX Foreign Exchangeの略で、外国為替証拠金取引の通称名として使われている。証拠金を預け、最大、その25倍の為替取引を行う。 主に為替差益を得る目的で利用されるが、2通貨間の金利差をスワップポイントとして 授受するため、高金利国の通貨を購入すると、多くの場合、利息のような収入も期待できるが、マイナスポイントとなり支払いを求められることもある。 元手の何倍もの取引を行うため利益率も損失率も大きい
外貨建て債権 外貨で購入するため通常は為替リスクが伴うが、為替取引を分離し、当該通貨の口座残高内での投資ならば、 国内債権と同様にキャピタルゲインやインカムゲインが期待できる投資となる
*為替取引の分離:当該通貨が安い時(=相対的に円高)に当該通貨を購入しておき、、償還後、高い時(=相対的に円安)に円に戻す
多くが高格付け債権だが、デフォルトリスクは残る。国内には無い高利回り債権もある
外国株式・ETF 外貨で購入するため通常は為替リスクが伴うが、為替取引を分離し、当該通貨の口座残高内での投資ならば、 通常のキャピタルゲインやインカムゲイン期待の投資となる。個別株式は情報不足によるリスクが懸念されるが、ETFでは リスクが分散される

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どの商品でどのように運用すればよいか

国内よりも高金利の諸外国への投資はとても魅力的ですが、外貨商品は為替リスクがある上、預金保険の対象ではありません。 ただ、ネット銀行・ネット証券等で手軽に外貨へ投資できるようになりましたし、リスク分散の意味でも資産への組込みを検討する価値があります

外貨を保有していれば為替変動により利益も損失も発生しますが、それは再び円に換えることで実現します。円に換えなければそれは「含み益」「含み損」 の状態ですから、預金など通常の場合、円安を待って外貨で継続することができますが、 FXの場合、多くが自動ストップロスのシステムを採用しており、 評価損が証拠金の一定レベルに達すると勝手に当該通貨を売却し損失を確定してしまいます。レバレッジが大きいほど(証拠金に対する 取引高の倍率が高いほど)あっという間に証拠金は飛んでしまいます。レバレッジは魅力的な反面、とても怖いものです

外貨への投資スタンスは、それぞれの投資環境、資金の性格などにより異なります。リスクを採ってでも効率よく増やしたい ということであればFXが選択肢となりますが、為替動向をチェックし、売買を検討するには相応の時間と労力を要しますし、 リスクが大きいので、生活資金や近く使う予定のある資金をつぎ込むのは避けるべきです

ライフプランにおける資産保有形態のひとつという観点からは、刻々と変化する為替動向に神経を尖らせるようなスタンスではなく、 少しゆったりと構えたいものです。時間が無い方ならなおさらのことです

銀行や証券会社に外貨の口座を作り、比較的安い(円高)と思われるときに小分けに購入しておき、定期預金やMMFを設定したり、 債権やETFを購入します

商品種類 運用方法
定期預金 元利自動継続にしておき、満期の都度、為替レートを確認して高値(円安)になっていれば、自動継続を 停止して円に戻す。レートの変動動向が激しそうなときは短期の定期に切り替えておく
MMF 満期が無いので、日頃の新聞・テレビ情報で円安動向を見ながら、利回りと両にらみで売却を検討する
債券 当該通貨口座残高やその時点の為替レートを確認の上で購入。満期償還金(外貨)はその時点の為替レート次第で、その外貨のMMF設定とするか、円転するか決定
ETF 基準価格と為替レートの動向を見ながら売却や円転の時機をうかがうが、 収益分配金が相応の利回りで受け取れるなら、ゆったりと構えて保有する
FX レバレッジをあまりかけずに投資。為替コストが安く、高金利通貨の「買い」では スワップポイントも高めだが、金利が逆転するなどスワップポイントがマイナスとなり、逆に支払い義務が生じる場合があるので注意が必要

いずれの場合も、為替取引には買い価格と売り価格の差としてコストがかかりますので、それも加味して検討する必要があります。 また、為替動向やレートの山・底の判断は難しいので、余裕資金で長期投資のスタンスで臨むとともに、このレベルに達したら 購入する、あるいは売却するといった目安をあらかじめ決めておくことで、迷いや後悔を低減するよう努めることでストレスを少なくしたいものです

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通貨の選び方

商品及び取り扱い会社によって投資できる通貨は異なります。FXでは多くの通貨を取り扱っている会社もありますが、 新興国の通貨などは相場急変の懸念もあり、資産の適切な分散保有という観点で言えば、そのような 通貨まで保有する蓋然性はありません。もちろん、余裕資金で高利回りを狙うスタンスは否定しません

過去のデータからではありますが、主要通貨の中でも同じような動きをする通過グループがあることがわかっています。 ヨーロッパ圏のユーロとポンド、オセアニア圏の豪ドルとニュージーランドドルです。まったく同じとは言えませんが、 似た動きをする傾向があります。北米の米ドルとカナダドルは前述のペアと比べると連動しないことがやや多くなりますが、 グループ性はあります。また、香港ドルはドルに連動するシステムになっています

地理的には離れていても、資源国、農業国など、国の特性により一定の要因で同じような動きをする通貨もあります

通貨の選択にあたっては分散投資の観点より、連動する通貨に偏った選択は避けるべきです。定期預金や債権の場合、 固定金利ですから高金利・高利回りのものが好まれて当然ですが、長期的な為替動向も展望すべきでしょう。 理論的には将来の為替レートが金利差を打ち消すように動くため、満期時に円転する前提では高利率の恩恵を受けられない ことになるのですが、為替レートは多くの要因により変動するため、現実には必ずしもそのように動くとは限りません。 まして、前述のように外貨の口座を開設して外貨のまま運用する場合、いずれ為替レートが戻ることも考えられます。 ただ、長期的に見てそれも難しいと思われるようであれば、今、高金利でも飛びつかない方がよいと言えます

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