リバースモーゲージとは土地を担保に融資を受け、死亡時などにその土地(売却)をもって返済することを可能とした制度です。 元利とも一括で返済するパターンや、利息のみを払い続けるパターンなどがあります。借り入れは 一時金受領のほか、年金的に受領する方法、限度額内で随時借り入れできるものなどがあります。固定資産を資金化して有効に使いたい というニーズに応える制度ですが、遺産として遺すにしても「土地より現金の方が分割しやすい」という利点を活かせる面も着目に値します
ただ、取扱機関は増えてきているとは言えいまだ少なく、三大メガバンクと 東京スター銀行、三井住友信託銀行、一部地銀、及び大手ハウスメーカーや社会福祉協議会(長期生活支援資金貸付制度)と一部の地方自治体です。 また、住宅金融支援機構でも耐震化・バリアフリー化などのリフォーム目的を想定した、同様の仕組のローンを市中銀行に提供しています (内容の詳細は取扱銀行による)。 大手銀行をはじめ、多くの場合、対象地域が限定されていたり、担保評価額に下限が設定されていたりとまだまだ制約が多い上、各種事務手数料・担保管理料などコストの問題があるとは言え、 不動産を資金化できる有効な手段です。 尚、社会福祉協議会や自治体で設定しているものは高齢の低所得者を対象とした社会福祉制度の一環です
融資する側にも債務者の長生きリスクへの対応や担保物件の評価額監視などの手間があるため、対象を一定絞らざるを得ないものと思われますが、 今後も当面続く高齢社会にあり、知恵を絞り、一般の人が利用しやすい制度が設定されることを期待します