高齢者向け賃貸住宅の新登録制度がスタート

2010/05/17

5月19日より高齢者向け賃貸住宅の登録制度が改定され新たにスタートする。ここでいう高齢者向け賃貸住宅とは、高齢者でも 入居を拒まないことを宣言して県に登録した賃貸住宅を指し、高齢者円滑入居賃貸住宅(略して高円賃)という。これまでは 「入居拒否しない」だけで設備の劣悪なものも混入し登録されていたが、このたび最低限の設備基準充足を条件に改めて登録しなおす こととなった

高円賃の中で高齢者専用の施設が高齢者専用賃貸住宅(略して高専賃)である。よって、高専賃も当然に基準を充足した上で再登録すること となった。また。高齢者向け優良賃貸住宅(略して高優賃)は従来より同様の設備基準のほか、バリアフリー化や緊急時対応サービスも備えている ことを前提に認定を受けている施設であるため以前より同等の基準は充たしている

先日、三世代同居率トップの山形でさえ世帯あたりの平均人員が3人を切った、との報道を目にした。同県では1年に1,000世帯ずつ 高齢独居世帯が増えているという。そのような家では立派な一戸建てがメンテナンス困難なお荷物にもなりかねない。かといって何かと便利な 市街地のマンションは高額で、賃貸入居は敬遠されるというのでは選択の余地がない

将来の被介護に備えて住み替えを検討したいという高齢者が増えており、リバースモーゲージや移住・住みかえ支援機構による マイホーム借上げ制度などにも関心が寄せられ始めている。当制度改定や高齢者住宅財団の家賃債務保証制度など行政による 制度整備も進められているが、急速に進む高齢化を考えれば、ニーズに応える環境づくりの更なるスピードアップを期待したい

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また、仕組みづくりが進展しても、それを利用する高齢者にその情報が伝わらなければ意味がない。メディアへの期待もさることながら、 我々FPにも貢献できる場があるものと思われる