2011/07/01
このたび発表された2010年国勢調査の結果速報によれば、1人暮らし世帯が前回調査の2005年から1割増加し、全世帯に占める割合がついに3割を突破したとのこと。 要因には高齢者層での増加以外に若年層の未婚者増加があるようだが、これも長い目で見れば1人暮らし高齢者世帯の更なる増加につながりかねない。 65歳以上の高齢者の割合(高齢化率)は前回から2.9ポイント増えて23.1%となったが、1人暮らし高齢者は約18%も増えている
耐え抜いて全うしたサラリーマン生活から開放され、ようやくローンを払い終えた自宅で悠々自適に暮らし始めたものの、次第に家族も減り、 広すぎてもてあます寂しい状況も懸念される
この4月にはサービス付き高齢者向け住宅の制度がスタートするなど、高齢者の住いについては介護問題と合わせ検討されてはきているが、 まだまだ受け入れ態勢が不十分な上、新たに発生する資金の問題や残った自宅の問題など解決しなければならない課題は多い
リバースモーゲージや移住・住みかえ支援制度などの仕組みが、より身近で使いやすいものとなり、住み換え先も様々な志向に沿ったバラエティ豊かな 選択肢が増えることを願わずにはいられない
ただ、若年層の減少を考えれば、郊外住宅団地の姿をそのままに、既存の制度利用がどの程度進展するか不安が残る。新たなシステムやプロジェクトが 期待されるが、それを当てにして待つわけにはいかない。各人の早め早めの自衛対策がますます求められる